やっぱり食前酒はこれ…

★☆★☆★☆★☆★☆☆★《お酒教室》★☆★☆★☆★☆★☆★☆
シェリー酒についてほんの少し】
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スペインのワインで 製造の途中で ブランデーを添加することにより アルコール度数を高めると言う フォーティファイドワイン《アルコール強化ワイン》です
発酵の途中でフロール《酸膜酵母》が発生付着する事により 特有の風味が着きます
生産地はスペイン南部アンダルシア地方の《ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ》《プエルト・デ・サンタマリア》《サンルカール・デ・パラメーダ》と言う3つの街で ここで造られた物だけが シェリー酒を名乗る事ができます 特にヘレスが有名です
ヘレスでは土地に含まれる チョーク質の割合によって《アルバリサ》《バロス》《アレナス》の3種の土地に分かれています 葡萄栽培には チョーク質が多いと保水性に優れると言う理由から アルバリサが一番適しているようです
原料となる葡萄品種は《パロミノ》《ペドロ・ヒメネス》《モスカテル》の3種類ですが 90パーセントがパロミノを使用しております ペドロ・ヒメネス モスカテルは糖分が多い品種で 単独で使われる事もありますが 主に甘口シェリー酒を造る ブレンド用として使われます
シェリー酒のタイプは大別して《フィノ》と《オロロソ》に分かれます さらに熟成期間を長くしたり 甘みを添加したりした 幾つかのタイプがあります
《フィノ》フロールを発生させた物で 軽い口当たりの辛口 麦わら色でアーモンド香
《マンサリーニャ》サンルカール・デ・パラメーダで造られたフィノで微かに塩味を感じる
《アモンティリャード》フィノをさらに熟成させた辛口 琥珀色 ヘーゼルナッツ香
《オロロソ》フロールを発生させずに造られた 香り強い辛口 熟成期間が長く まろやかでコクがある
《ペールクリーム》最低3年熟成の甘口 香り強いがソフトな味わい
《クリーム》オロロソにペドロ・ヒメネスワインなどをブレンド 最低4年熟成の甘口
《ペドロ・ヒメネス》ペドロ・ヒメネス種から造る 濃厚な甘口 デザートによく合う
今回製法過程については省きますが 現在は通常スティルワインとほぼ同じような行程なようです
伝統的なソレラシステムは観光用以外にはほとんど使用されていないようです
《ソレラシステム》樽を下から古い順に何段か重ねて 一番上を一番新しい樽にし 一番下の樽から瓶詰めして 減った分をその上の樽から補充していくシステムです こうする事により シェリー酒の熟成を重ねたり 品質の一定化をはかることが狙いです
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以上が シェリー酒について覚えておきたい内容です 地名など なかなか覚えづらいかもしれませんが 略して《へレス》とだけ覚えるだけでも 十分だと思います
因みに Bar Seek Door 吉祥寺でも 何種類かのシェリー酒を置いてございます 宜しければ 是非オーダーして見て下さいませ